笑いたければ笑うがいい の続きです
アビスのは久しぶりに書くなぁ
ディストとサフィールがごっちゃなのはご愛嬌
わざとです
厳しめなどうかは不明

ピオニーは自室でブウサギ(ネフリー)を抱えて笑った。
其れは嬉しげな、しかし同時に悲しげな笑みだった。
目の前にピオニーが10年以上もかけて探していた人物がいたからだ。
相手は怒ったような、悲しげな表情をしていた。

「久しぶりですね、ピオニー」
「ああ、そうだな。 サフィール」

こんな再会を望んだわけではなかったのに。
ピオニーはネフリーを抱き締めた。

六神将ディストがマルクト皇帝に面会を求めているとの連絡が入ったのは昨日の昼前だった。
ピオニーはディスト、つまりはサフィールが会いに来たと知ったときに、今すぐにでも会いに行きたかった。
が、要人共との対談が幾つも入っていたため、すぐに会うことは叶わなかった。
ピオニーはサフィールが何時帰るかとひやひやしたが、ディストはピオニーの予想を反し、静かにグランコクマの宿に泊まった。
ピオニーの心配は杞憂に終わった。
ピオニーは夜、寝室のベッドの中で考えた。
どうしてサフィールが来たのかを。
サフィールの性格は少しは把握しているつもりだが、サフィールが自分を嫌っているのは重々承知している。
では何故彼は来たのか。
答えは明白だ。

「ジェイド…か」

彼が陶酔している幼馴染みのジェイド。
彼が目的なのだろうか。
しかし今ジェイドはいない。
其れに、サフィールが下手な行動をとればサフィールを拘束しなければならない。
何故なら彼は、彼ら六神将はタルタロスでマルクト兵を虐殺したのだから。
覚悟を決めなければならない。
ピオニーは固く目を閉ざした。
嗚呼、何時から俺たちは道を分かれたのだろうか。

そして翌日の昼下がり。
ピオニーとディストはこうして対面したのだ。

ディストは久しぶりに幼馴染みを見て、昔と変わらないなと感想を漏らした。
まだ、ケテルブルクにいて共に時を過ごした頃と変わらない彼と、変わってしまった自分を比べ、自嘲するような笑みを浮かべた。
其れを隠すように皇帝陛下に頭を垂れた。

「久しくお目にかかります、ピオニー陛下」
「ああ。だが、其れはやめろ。 お前にそんな風に言われると思うと寒気がする」

ほら、立て立て!頭もあげろ!という声が上からかかる。
同時に戸惑いの思いも聞こえた。
ピオニーが我が儘を言って、今この部屋にいるのはピオニーとディスト、そしてアスランだけだ。
アスランとしては、同胞の仇として今にでもディストを拘束したいところだろう。
しかし、我らが皇帝陛下は仇と親しげに会話している。
捕まるのは、ディストが困るのだ。
子供たちも。

「お前が俺に会いに来るなんて、初めてだな」
「強いていうなら貴方に初めて会ったときですか?
随分昔ですね」
「で、用はなんだ。 下手なことをすれば俺はお前を捕まえなくてはならなくなる」
「其れが機密に関してではなく、六神将のことを指すのなら、私は六神将を辞めました。 タルタロス襲撃にも関わっていませんよ。 私はその時、仕事でキムラスカにいました。 確認をとってもらえば分かることです。 そして、貴方に会いに来たのは他でもありません。 取引をしに来ました」
「なんっ」
「アスラン、少し落ち着け」

アスランがディストの言い種に耐えかねて声を出そうとしたのを、ピオニーが止める。

「取引、だと?」
「ええ。今マルクトは大変危険な状況です。 ジェイド・カーティスのせいで」
「ジェイドのせいだと?」

ピオニーが首をかしげると、ディストは大きくため息をつきたくなった。
しかし、流石に此れは失礼だろうとぐっと堪えた。
アスランは、やはりというか諦めたような目を一瞬した。
すぐに其れは消えたが。
彼は分かっていたのだ。
立場的に其れはピオニーに届く前に消されたのか。
将軍より上の軍官は限られているが、ジェイドを鬱陶しいと感じるものは多いはずだ。
塵も積もれば山となる。
厄介なことだ。

「何故、ジェイドを和平の使者にしたのですか」
「ちょっと待て。 何故其れを知っている?」
「私の元同僚の部下の情報です。 元同僚の独断でジェイドが厄介なことをしてくださいましたので、諜報員を」
「さらりと言うな。さらりと」
「どうせ貴方方もやっていることでしょう? で、どうしてジェイドを和平の使者にしたのですか」
「い、一番信頼できるから…」
「其れで武官を? しかも先の戦争で散々キムラスカ兵を殺したという死霊使いを?」

ピオニーの顔色ががらりと変わった。

「ジェイドは色々と仕出かしたみたいですよ。 導師イオンの誘拐、漆黒の翼の追跡、ライガクイーン殺害、そしてキムラスカ国王位継承者第3位のルーク・フォン・ファブレ氏に対する侮辱行為。 わあ、罪状が盛りだくさんですね」

開いた口が塞がらないとはこの事か。
ピオニーもアスランも大きく目を見開いている。

「まあ、ダアトも十分すごいんですが。 ルーク氏誘拐に溜まりに溜まり、尚増え続けている不敬罪。 導師イオンを易々誘拐させるわ。 本当に頭が痛い。 キムラスカも何か企んでるようですし? 厄年ですか今年は」

今度は思わずため息をつくと、ピオニーに向かってこう言った。
その目は爛々と悪戯っ子のように輝いていたと、後にマルクト皇帝とA将軍は語った。

「現在の各国の正しい状況、秘預言の全貌もヴァンの企みも言いましょう! 私の罪状の取り消しとディストとしての戸籍を作ることを要求します!」
「ぶっちゃけたなサフィール!」

ディストの物言いにピオニーは間髪入れずつっこんだ。

「乗るか反るか。 如何致します? 皇帝陛下!」

ピオニーがその要求を飲んだのは、言うまでもない。

シリアスから最後の数行だけギャグに
まだ続くな、こりゃ
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